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ヴァイオレット・エヴァーガーデン

この作品は、昨年の映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ―永遠と自動手記人形―」が上映されていた時に知りました。

通勤で通る道に映画館があって、地下鉄に面している入口あたりに電子公告があります。当時その電子公告で見て、「きれいなアニメだな」と毎日思っていました。
気にはなっていましたが、そもそも本編を知らないので観ないだろうなあといつも通り過ぎていました。

そうしたら、丁度その頃知人からヴァイオレット・エヴァーガーデンをオススメされました。「手紙を代筆しながら人の気持ちを知っていく少女の話」と紹介され、絶対好きなやつだ! と思い、そのお昼休み時間中にネット配信がないか探しました。
Netflix独占配信とのことで、丁度その時1ヶ月無料お試しキャンペーンをやっていたので、その場でNetflixを契約して帰りの電車で観始めたんです。

目次

本編で虜に

観始めると、すぐに主人公ヴァイオレットを通して見る、人々の感情に圧倒されました。幸福な話も、辛い話も、すべてが美しく、すべての人が大切な手紙を受け取るであろう相手に伝えるのに必死で、でも一人じゃそれが難しくて。
だんだん人の心に寄り添えるようになるヴァイオレットの、人としての成長。そして彼女の書く手紙に助けられた人達。
いろんな立場のいろんな人が登場しますが、同僚も、依頼人も、その周りの人たちも、すべての人が好きなのです。

ハマりにハマって、一日でOVAまで観終わって、知人にはやや引かれました。
元々涙腺が弱い人間ですし、「泣けます!」という煽り文句は好きではないのですが……(なんでも大抵どこかしらで泣くので、私の〝泣ける〟はあてになりませんし)

もう毎話、登場人物達の繊細な感情に揺さぶられ、泣き、すべて観終わった後は半ば放心のようになり、脱水症状じみた体の不調と「これが泣くことによるデトックスか……」などという俗物的な感想を抱いたにも関わらず、今も作中に流れる音楽やOP、ED曲を聴くだけで目が潤むくらい、すごいのです。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ―永遠と自動手記人形―

そんな作品を観て映画に行かずにいられるわけもなく、もう上映期間一週間ないよ! というタイミングで、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ―永遠と自動手記人形―」を観に行きました。
上映期間ギリギリすぎて、いつも行く映画館で上映されていないんですよ。会社帰りに寄れなくもない箇所に一軒上映しているところがあって、跳んで喜びました。

本編でたくさんの人の心に触れ、成長したヴァイオレットの元に届いた依頼。大切なもののために自分の未来を売れる、そんな優しくも悲しい少女イザベラと、牢獄のような学園の中で心を交わすお話しです。

良すぎてこれまた5回は泣き、脱水症状になって帰ってきました。またも放心状態すぎて、映画館のエスカレーターを下りながら「はぁ……」とか「ふぅ……」とかしか出てきません。自分の語彙力のなさにがっかりします。

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

2020年9月18日金曜日。コロナで延期になり、待ちに待った上映でした。金曜日で仕事がありましたが、もう絶対当日に観たかったので、車で一時間ほどかかる映画館までブーンと、レイトショーを観に行ってきました。
前回の教訓を得て、手を拭くのと別で、少しだけ大きめのタオルハンカチを持って準備万端です。

もうわくわくが止まらないのです。ショッピングモールに併設される映画館でしたので、早めに出て食事と、雑貨を少し見たりしましたがまったく集中できません。頭の中が全部ヴァイオレット・エヴァーガーデン一色なのです。

映画館は一席ごとに空席になるよう、感染対策が取られていました。真横に人がいないので、いつもよりも集中して観ることができます。
それがよくなかったのでしょうか。

久々の映画だからか、涙腺がバグッて仕方がありません。開始十分ほどですでにうるっときていて、そこからずっと目から涙が溢れて溢れて、ついには鼻水まで出てきました。涙が止まった瞬間がほぼないのです。私ちょっとおかしいんちゃうか、と思いましたがもう凄すぎて言葉になりません。感動と脱水でまたも頭がぼーっとします。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のフィナーレ。ずっと「愛してる」を追い求めてきたヴァイオレットが書く手紙の、届く先のお話です。

これまでいろんな心に触れ、自分と心をたくさん育ててきた彼女の人間らしさ。道具として生き、心を知らず、だからこそ不安定だった彼女が、心を知り、強く美しく育ったのがわかる、とても素敵な作品でした。
もう一回観に行きたいな……

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