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Side「B」 – 感想

目次

感想

電話ボックスというアイテムは、なんだかノスタルジックな感じがしますね。この小説は、そういう雰囲気のある小説でした。

それぞれのエピソードにその人の背景が色濃く出ていて興味惹かれます。電話ボックスの中で交わされる臨場感のあるやり取り。不思議な空間を描いているにも関わらず、登場人物達の感情の動きがすんなりと入ってくるようで、リアリティがあります。

参加作品を募集した時にいただいた作者様からのPRには「感情の置き所が分からなくなる新感覚ミステリー。読み進めると、あらゆる全てが繋がっていきます。」とありました。

言葉の通り、一つひとつは関係がないようないくつかのエピソードを特に意識せず読んでいても、ふと何か繋がっているのが感じられます。繋がりを感じるごとに、続きが気になり、ついページが進んでしまうような作品でした。


作品情報

タイトル

Side「B」

作者

Hang of Champ

ジャンル

ミステリー

状況

連載中(2020/09/29現在)

あらすじ

 海が見える高台にその電話ボックスはあった。

 そこには夜な夜な思いを話す人々がやって来る。――母親は娘に最後にしたかったことを。少年は親友について聞きたかったことを。初老の男は妻の言葉を……ただ、あの日全てが失われていった。

 8年後、大学生の佐山悟は偶然ネットで、フリーライター新堂薫の書いたある奇祭への潜入レポートを目にする。

 それは人魚伝説に触れるものだった。

 そして1年後、佐山は潜入レポートにある「ハヌー祭」の真相を確かめると同時に、その筆者で、潜入したまま連絡を絶った新堂薫を探すべく、ネットで募った5人の仲間と共に、徳島県見波町の沖合に浮かぶ人魚伝説の島・瀬背島へと向かう……但し、そこには悍ましい事実が待ち受けていたのである。


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